by ばかぼん父
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2004年 10月 25日
例えば、製薬会社の研究員は、効果があって売れるであろう新製品を開発するために日夜研究するわけです。 「サントリー」は熟成の進んだバーボンウィスキーが糖尿病の合併症を抑えるという研究発表をしました。 (アルコールは糖尿病の発症率を上げるのですが・・・) かつて専売公社は、「喫煙」と「肺がん」の因果関係を否定する研究者に研究費を出してました。 研究者はスポンサーのためになるテーマを研究するということです。 国民の税金を使って、文部科学省や厚労省、通産省などは、公募された研究テーマを審査して、研究費を支出しています。 その時のスポンサーは? そう納税者である国民です。 なので、研究費を受けた研究者は国民のため、人類のためになる研究をしなければなりません。 そしてスポンサーは当然、研究内容を知る権利があるし、自分たち、つまり公共の利益に繋がる研究がなされているかどうかを見守り、意見を述べる資格もあるはずです。 asahi.com (10/20)に、以下のような記事が出てました。 国が育てる「サイエンスライター」 文科省部会が提言 難解な研究の成果を国民に分かりやすく解説できるよう、国の音頭でサイエンスライターを育てるべきだ——。こんな提言を20日、科学研究費補助金(科研費)のあり方を検討している文部科学省の科学技術・学術審議会の部会が骨子案にまとめた。学問の専門化、細分化が進み、専門家同士でも最先端の研究を理解するのは難しいとして、国を挙げて人材育成に乗り出すべきだとしている。 同部会は「納税者である一般の国民に対しても、各家庭レベルでその価値と研究の重要性を分かりやすく説明することが重要」とした。 スポンサーが、知ろうにも、見守ろうにも、内容が判らなければできません。 報告書はこれまでもありましたが、国が、 国民にわかるように説明して、理解を得なければならない という考え方はこれまでに無かったものではないでしょうか? 実際のところ、いくら説明されても、専門外のことや興味のないことは、わからなくても仕方がありません。 この部会は「専門家でも理解するのは難しい」と認めているぐらいなので、わからなくて当たり前です。 しかし、わかりやすく説明されれば、わかる部分が増え、興味をもつ人も増えます。 研究者に研究内容に関して「説明責任」を持たせようとしているとも見える「この動き」に対しては、多くの人が無関心ではなく支持して欲しいと思います。 そして大勢の人々が、それぞれの得意分野や関心のあるものを、興味をもって「知りたい」となれば、研究自体のチェック機構として働くのではないでしょうか? この仕組みが発展すれば、日本の科学研究にプラスに働くと 思います。
by bakabon_chichi
| 2004-10-25 19:30
| はぐれ研究員の独り言
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