by ばかぼん父
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2004年 12月 07日
昼のNHKのニュースでも取り上げられていたが、「国際的な学習到達度調査の結果」が発表された。
日本は順位を下げ、 「文部科学省は日本の学力について初めて「世界のトップレベルとはいえない」との表現を使い、厳しい現状認識を示した」らしい。 そのニュースの中で、中山文科相の「「何のために勉強するのか」を学校や家庭で 話し合って欲しい」というコメントがTVで放送されていた。 どうも現文科相とは相性が悪いせい(?)か、発言にいちいち引っ掛かってしまう。 文科相は「なんのために勉強しなければならない」と考えているのだろう? この疑問に対して、皆が皆まるで「周知の事実」であるように 「答え」をもっている事が当たり前のように聞こえるが、果たしてそうだろうか? 文科相がどのようにお考えなのかは知る由もないが、少なくとも 「 日本が世界のトップレベルであることを示すために勉強する」なんて、 ほとんどの人は思ってないだろう。 世界の中での日本の学力レベルの順位なぞ、教育行政に関わっている人が、 もし気になるなら責任を感じたり、反省するべきことかもしれないが、 個々の生徒にとっては、どうでも良いことだ。 実際、付け焼き刃のような対策として、 「特に落ち込みの目立った「読解力」に対応するため読解力向上プログラムを来夏までに策定すると表明した」ようだ。 私に言わせれば、もっとも懸念するべきは、 (文科相の発言も、ひょっとしたら、この点を強調したかったのだと思いたいが) テストにあわせて行ったアンケートの結果、数学について「授業が楽しみか」「内容に興味があるか」など関心を聞いた質問項目すべてで、日本の生徒は肯定的な答えがOECDの平均以下だった。「数学を日常生活にどう応用できるか考えている」と答えた生徒はわずか12.5%で、平均の53%にはるか及ばなかった。 ということだ。 つまり、「興味をもてない、つまらないことを、ただ仕方なく勉強させられている」と思っている生徒の方が大多数なのだ。 中山文科相殿、「何のために勉強するのか」を生徒に考えさせる前に、「興味をもつ」「面白いと感じる」ように教えることができていない現実を認識して欲しい。 数学教師だって、かつて大学の数学科に進んだのなら、「もっと知りたい」 「面白いからもっと勉強したい」と思った事があったはず。 だったら、どこがどういうふうに面白いのかを一生懸命、 次世代の子供たちへ伝えて欲しい。 もしそれをやりたくない教師がいるとしたら、転職することがお互いのためだ。 教えられた生徒のうち、全員は無理だとしても、少なくとも伝わった子は、 後は自分で進んで興味をもって勉強するようになるだろう。 古文や、歴史、科学、なんでも然り。何にでも「面白さ」は存在する。 全ての子が、全ての教科を好きになる必要はない。 それも個性だから、色々な人間に育っていけば良い。 でも「知ること」や自分で「勉強すること」が、ストレスではなく、 「楽しいこと」と感じられるように教えることは共通の目標だと思う。 日本は数学6位、読解力14位に転落 OECD学力調査 asahi.com
by bakabon_chichi
| 2004-12-07 19:06
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