by ばかぼん父
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2004年 11月 16日
以前にも書いたけれど、息子が3年生の時「はずれ教師」に担任された。
その教師が赴任してきてから5年目のその年は、彼が定年を迎える年だった。 学級懇談会で、既に子供を担任されたことのある先輩からは、「一つ良いことがあります。それは○○先生の担任が1年間だけだということです」という、ありがたい言葉をいただいたそうだ。実際に始まってみると、聞きしに勝る状態でクラスの保護者の間では「ひどすぎる」という意見が飛びかっていた。 その中で、お姉ちゃんでその教師を既に経験されたお母様が「学校は子供が嫌がらず楽しく通ってさえいればよい。学習面で足りないと思うのなら、各家庭でみればよい」とサラリとおっしゃり、そのまま退席されたそうだ。結果として夏休みに近所の学習塾(受験塾ではない)へ、息子のクラスの半分以上が集結したという事態が起きながらも、お母様方の中には、「不穏な?」活動に巻き込まれたくないとばかりに距離を置く方も数多くおられ、たった30名弱のクラスでも、まとまって抗議する事も無く過ぎていった。 秋になり、役員数名が別件で校長と話し合いをもった時、「件の教師」についても話題になったが、学校としては指導もできず、冗談だろうが「いっそ不祥事を起してくれればね」とか言っていたそうだ。「何かあっても教育委員会にいきなり知らせるのは止めてくれと、何もせず(経歴に傷をつけることなく)過ぎ去らせようともしていたらしい。 確かに「あんたがた」には「単なる1年」だろうが、不幸にして担任された子供にとっては「人生の中で二度と帰ってこない1年」であることが、ご理解いただけてないらしい。 息子の場合、3年の夏休みは「ママ塾の漢字錬成講座」で明け暮れし、秋のオープン(入塾)テスト、2月からの受験塾へ通塾と中学受験道を進んでいる。少なくとも我が家は、クラス分けという2分の1の確率の「運」によって、親の子供の教育に対する考え方が大きく変わった。 4年になり転勤してきた現担任に、クラスのお母様達は「宿題を出して下さい」「厳しくして下さい」と口々に訴えたそうだ。今となっては「宿題なんか出さないで欲しい」「授業が終わっても学校に残すのはやめてくれ」と思う。宿題をだす気もない放任教師の方が「中学受験」には都合がいい。 いろいろな選択肢が各家庭の数だけある場合、保護者がリーダーシップをとって、まとめられるのだろうか?地域住民や保護者が、学校や教育を「良くしたい」「協力したい」と思っていても、まず「自分の子供の教育を優先する」だろう。やはり、いかに住民が参加できるようになったからと言っても、学校の在り方や方向性について、リーダーシップをとれるのは「校長」以外では難しい。 行政の教育担当者は、「理念や向上心」のある人を「校長職に就ける」ことに責任をもって臨んで欲しいと思う。
by bakabon_chichi
| 2004-11-16 19:20
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