by ばかぼん父
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2004年 09月 23日
算数は、いったい何のために学ぶのでしょうか?
一口に算数といっても、基本的な計算能力については、 生活に必要であるということは異論がないでしょう。 では「特殊算」についてはどうでしょうか? 中学以降、数学になると、「代数」という概念が入って、方程式や公式を使うことが多くなります。それは「数学」が、いろいろな事柄を数式で表すことで、「この場合必ずこうなる」ことを証明するための学問なので、数字を当てはめれば、答えが決まる公式を作ることが目標だからです。 中学高校で習う数学では、それの初歩的な「道具」の使い方の紹介をしているだけと言えます。 中学受験の算数では、「植木算」や「旅人算」「つるかめ算」などいろいろな特殊算が出てきます。 方程式で解く方がいろいろな問題への応用ができ、簡単かも知れません。 なのに何故、それぞれ別の解き方を学ぶのでしょうか? 「植木算」というのは、ある長さのなかに等間隔に木を植えるには何本要るか? という引っ掛け問題の代表みたいなあれです。 両端のある線なら、その全体の長さを間隔の長さで割って出た答えにプラス1、 端のない輪なら、その全体の長さを間隔の長さで割った数のままであると、覚えてしまうのは簡単です。 でも、もう少し丁寧にみると 1) (全体の長さ÷間隔の長さ)ででるのは、「間の数」である。 2) 求められているのは「間の数」ではなくて、その「間」と「間」の境目の数などである。 ということになります。 両端には既に木が植えられていたり、交差点がいくつもある場合など、 「線ならプラス1」という覚え方では、すぐに通用しなくなる問題はいくらでも作れます。 その式ででたものが何かを意識して考えないとモロに引っ掛かります。 初歩の「数学」では、公式を使ってできるだけ「一般化」するテクニックを教えようとしているのに、 算数(の特殊算)では、場合に応じて状況をイメージして、それぞれに「特化」することをしなければいけません。 受験の算数では、問題を解くために、決まったやり方に当てはめるのでなく、実際にイメージしたことに合った式を考えて立てられるかを問われています。 また、これができなければ自然科学としての本来の「数学」を学ぶことができません。 このような場合に応じて考える事は、学問とは関係のない一般生活においても役に立つと思います。それは様々な問題に直面した時に、状況の正確な判断と、その解決のために様々な角度から眺めることで、論理的かつ合理的な考え方ができるようになるのでは?と思うからです。 なぜ小学校で特珠算を教えるのを止めたんでしょうかね? 間違った方向に進んでいるような気がします。
by bakabon_chichi
| 2004-09-23 09:18
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