by ばかぼん父
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2005年 02月 07日
YOMIURI ON-LINEに「ゆとり教育」についての世論調査結果の記事が、でていた。
学校教育への不満では「教師の質」の60% がトップだが、 学力低下の原因では「ゲームやマンガなどの誘惑の増加」が53%でトップ、 「教師の質の低下」は41%に留まっている。 複数回答可であり、同じ回の調査なので、教師の質に不満な人のうち、 3分の1の人は、学力低下は「日常生活の乱れ」37%と併せて、 教師のせいではなく、子供の生活態度にこそ原因があると判断していると見える。 なかなか理性的な判断だ。 ちなみに学力低下の原因として「授業時間の削減」が50% で2位、 「教科内容の削減」が36%だった。 この2つは、どちらかだけということはなく、 同じ人が両方に答えている場合がほとんどだろうから、 学力低下の原因が「ゆとり教育のカリキュラム」だと思っているのは、 50%程度の人だと思われる。意外に少ないのではないか? 53%を占めたように、半数は、子供がゲーム三昧マンガ三昧で、 「学習」に対して興味が向いていないことが、学力低下の原因だと 言っているのだ。 前回の記事に「1月26日の学力向上フロンティアスクールの全国協議会(文部科学省)でも、ゆとり派からつめこみ派が優勢になった。」とのコメントをいただいたように、大臣が先頭を切って「ゆとり教育」に逆風を吹き付けているのは確かだ。 この記事の見出しも「学力低下「不安」81%、ゆとり教育反対増加」だが、 調査結果は、みんながみんな「ゆとり教育のカリキュラム」のせいだと思っていないことを語っている。 私もこのブログで何度も書いているように「ゆとり教育」は失敗だったと 思っている。それは、現場が「何をどうすればよいのか?」を明確にできないまま、 なんとなく時間だけが経過しているうちに、授業内容も浅くなり、 宿題も減り、こどもに学習習慣がつかなくなってきたように見えるからだ。 この状態をまねいたのは「ゆとり教育の導入」だろう。 しかし厳しい言い方をすれば、それは「カリキュラム」のせいではなく、 現場が「ゆとり教育」の本質を、理解し実践できなかったため、 ということになるだろう。 実際は「お上」から「大部分の現場ではできないような」無理難題を押し付けられた、とも言えるわけだ。 「反省なきところに進歩なし」だから、 「ゆとり教育」を反省するのは大いに結構なこと。 ぜひ、日本の次世代を担う子供たちを、どのように育てたいのか?が、 親にも教師にも、誤解なく伝わるようなビジョンを示して欲しい。 それが、「知識の詰め込み競争を全国的にすることで、明るい未来がやってくる」 というような、何も考えてなさそうなものではないことを祈っている。
by bakabon_chichi
| 2005-02-07 18:08
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